損益計算書の基礎知識(2)
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損益計算書の基礎知識(2)

損益計算書は企業の期末における財政状態を示す計算書で、企業の実態を把握する目安となります。


製造業の売上原価算出方法


 製造業の場合には、商品仕入高の替わりに当期製品製造原価を用いて売上原価を算出します。実際の原価計算は非常に複雑になります。



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減耗費、評価損について


 減耗費は、帳簿上の数量と実地棚卸数量との差異で、評価損は商品価値の劣価、市場価格の下落により生じるものです。原価性があるものは、売上原価に含め、そうでない場合には営業費用に含めます。また、経常的でない損失は営業外費用か特別損失に含めます。



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販売費及び一般管理費とは


 販売費及び一般管理費は、商品を管理し販売するのに要する費用です。これは売上原価のように、売上高に密接に対応し連動する費用ではありません。
 売上高に関係なく、営業活動に付随して発生する費用ともいえ、販売費及び一般管理費には、人件費、賃借料、通信費、光熱費、保険料、消耗品費、旅費交通費、図書費、運搬費、広告宣伝費、減価償却費、租税公課(固定資産税、その他)などが含まれます。


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経常利益とは


 経常利益(損失)は営業利益を基に、
   経常利益(損失)=営業利益+営業外収益-営業外費用
と算出することができます。

 営業外損益(営業外収益と営業外費用)は、金融取引などにより経常的に生じる損益をその内容とし、主たる営業活動による営業損益とは区別されています。

 営業外収益には、
   受取利息割引料、受取配当金、仕入割引、有価証券売却益、為替差益など
また、営業外費用には、
   支払利息、手形売却損、有価証券評価損、売上割引、有価証券売却損、為替差損
   などが含まれます。



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当期純利益


 経常利益(損失)から税引前当期純利益までは、
   税引前当期純利益=経常利益+特別利益-特別損失
と算出することができます。

 特別損益(特別利益と特別損失)は、企業経営のうえで、経常的に発生する損益以外のものをいいます。
 特別利益には、
   前期損益修正益、固定資産売却益、投資有価証券売却益、
   保険差益など


また、特別損失には、
   前期損益修正損、固定資産売却損、投資有価証券売却損、
   災害損失など

が含まれます。

 次に、税引前当期純利益(損失)から税引後当期純利益(当期純利益)は、
   税引後当期純利益=税引前当期純利益-法人税その他の税の額
で求められます。

 法人税その他の税の額には、
   法人税、法人住民税、法人事業税
が含まれます。



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当期未処分利益


 当期未処分利益(未処理損失)の算出は、次式で求められます。
    当期未処分利益
   =税引後当期純利益+前期繰越利益-(中間配当金額+利益準備金積立金額)


 利益配当の度に配当額の10 分の1以上を中間配当の場合にはその10 分の1を利益積立金として積み立てなければなりません。利益準備金として積み立てるべき額は、資本準備金の額と併せてその資本の4分の1に達するまでの金額です(商法28 8 条)。

 会社は、株主総会の決議をもって、資本準備金および利益準備金の合計額から資本の4 分の1 に相当する額を控除した額を限度として、資本準備金または利益準備金を減少することができます(商法28 9 条)。

( 注)2006 年施行予定の新会社法では、利益処分の定めがなく、上記の概念はなくなる予定です。



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税効果会計の概要


 税法の各事業年度の課税所得は、企業利益を基礎とし、税法特有の規定を適用して計算されるものです。税法は、課税の公平性を維持するために、課税所得の計算に当たって、企業の会計方法の選択性の抑制、会計方法の適用条件の規制、費用の損金算入額についての画一的基準を設定しています。税法の各種の規制は、企業会計をゆがめ、企業の実態に即応しない結果を生じさせることになります。

 企業の利益は企業会計(商法)の手続き(収益-費用)を経て算出されますが、税務上の課税所得計算(益金-損金)においては企業会計とは異なる計算が行われるものがあることから、企業会計上の税引前当期純利益(収益-費用)と税務所得(益金-損金)とに差異が生じます。

 課税所得が企業会計上の利益と異なる要因は、大きく、
   ・一時差異(収益や費用の概念は同一であるが損益の帰属期間の認識が異なる)
   ・永久差異(収益や費用の概念自体に違いがあるもの)

に分けられます。


 法人税等は基本的には企業の期間利益を課税対象としています。一時差異の要因による税金の帰属期間の差異は、企業会計上、
   ・将来の期間利益に対応すべき税額で当期に支払うべきもの
   ・当期の期間利益に対応すべき税額で将来に支払うべきもの
を生じさせます。

 一方、永久差異は認識時期の相違に起因するものではなく、特別の調整の必要(余地)はありません。
 これらの税額を調整しないと、法人税等の額が企業会計上の税引前当期純利益と期間的に対応せず、税引前当期純利益と税引後当期純利益の関係をゆがめることになります。投資情報としての企業の当期利益の的確な把握が阻害されるとともに、適正な期間比較、企業間比較が困難になるという問題があります。また、実態的な影響として、例えば、有税による貸倒償却や貸倒引当金の繰り入れを阻害する要因になっていました。

 このような問題点を解消する手段として、一時差異に係わる法人税額の期間帰属を企業会計に合わせることにより、企業会計上の利益が適正に表示されるように調整する税効果会計の採用が必要になります。
 税法上、貸倒引当金、退職給与引当金などの損金算入限度超過額、減価償却費の損金算入限度超過額、損金に算入されない棚卸資産などに係わる評価損などがある場合に、計算書類上、税額の調整を行います。損益計算書上で調整された法人税等調整額は、貸借対照表に、繰延税金資産(借方)または繰延税金負債(貸方)として計上します。



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損益計算書の基礎知識(1)


貸借対照表の基礎知識(1)


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