新しい法制「新会社法」の概要
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新しい法制「新会社法」の概要

これまでの会社法制を抜本的に見直し、企業の選択の幅をこれまで以上に広げるものであるといえます。

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新会社法の制定


 この会社法は、会社に関して規定する商法第2編、有限会社法、商法特例法(株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律)などの会社法関連法典を平仮名口語体の一つの法典「会社法」としてまとめるとともに、社会経済情勢の変化に対応するよう各種制度の見直し、全体の整合性を図る、実質的な改正を含む内容のものとなっています。

 会社法制の現代語化の作業に合わせ,会社に係る諸制度間の規律の不均衡の是正等を行うとともに,最近の社会経済情勢の変化に対応するための各種制度の見直し等,「会社法制の現代化」にふさわしい内容の実質的な改正を行うものが、この「会社法」なのです。

 『社会経済情勢の変化にかんがみ、会社に関する法制について、最低資本金制度の撤廃、会社の機関の設置等における定款自治の範囲の拡大、合併等の組織再編成に関する手続の整備、有限責任社員のみで構成される新たな会社類型の新設等を行うとともに、国民に理解しやすい法制とするためこれを現代用語の表記によって一体のものとして再編成する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。』(法務省 提案理由)



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関係法令の整備


 この会社法は、法務大臣の諮問機関である法制審議会会社法(現代化関係)部会でまとめられた「会社法制の現代化に関する要綱案」を基に策定されたもので、全八編、計979 条からなっています。法律の概要については後述しますが、この法律は日本の会社法制の抜本的な見直しを行うものである性質上、その施行に際して整備される法律は多岐にわたります。

 例えば、株式会社と有限会社の両会社類型が統合され、新たな類型としての株式会社についての規定が設けられることから、現行の有限会社法は廃止となります(経過規定あり)。同じく、商法特例法も会社法として取りまとめられることから廃止となります(ほか、商法中署名すべき場合に関する法律など計9つの法律が廃止)。また、民法などを始めとして30 0 を超える法律についての所定の規定が会社法の施行にともない整備されることになります。

 なお、商法については、現行の第二編(会社)ならびに会社に係る規定をすべて削除し、第一編総則を個人商人に係る規定として内容を整備し現代表記に、第三編商行為の一部(第5 0 1 条~第5 4 2 条)を現代表記に改めることとされています。



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会社法令の概要


 会社法は、『会社の設立、組織、運営及び管理については、ほかの法律に特別の定めがある場合を除くほか、この法律の定めるところによる(第1条)』 という、本法の趣旨規定から始まり、会社法における用語の定義規定、会社の法人格、住所、商行為に関する規定といった通則や商号、会社の使用人等、いわゆる会社に関する総則的事項を第一編にまとめています。

 現行法では、株式会社は商法第二編第四章、商法特例法に大会社および小会社に係る特例規定が置かれていますが、会社法では、現行の株式会社と有限会社の両会社類型を統合した新たな会社類型としての株式会社の規定を、この第二編にまとめています。

 第三編は持分会社についての規定が置かれています。
 持分会社とは、これまでの『合名会社、合資会社』に加えて、この会社法で新たに創設される『合同会社(出資者全員の責任が出資額だけの間接有限責任でありながら、会社の内部関係については組合的規律が適用される会社類型)』の総称です。
 ここでは、この3つの会社類型に対し、可能な限り共通な法規制を及ぼす整備がなされるとともに、合同会社の特徴を確保する規律として合同会社に対する特則が設けられています。
 また、定款変更により持分会社の種類の変更などに係る規定も整備されています。

 現行法では、社債に関する規定は商法第二編第四章の株式会社のなかにおかれていますが、会社法では、株式会社のほか持分会社においても社債を発行することができることが明確化されるため、独立した編として設けられています。

 第五編には、異なる会社類型間の組織変更に関する規定、合併、会社分割など組織再編行為等に関する規定が設けられています。
 この組織再編の改正項目において、合併等対価の柔軟化(吸収合併等の場合において、消滅会社の株主等に対して、存続会社等の株式ではなく金銭その他の財産を交付することを許容するもの)が注目を集めていましたが、前述の通り、当該改正部分については施行期日が一年先送りされます。

 第七編には雑則として、会社の解散命令等、訴訟、非訟、登記、公告に関する規定がまとめられています。
 特に登記については、支店の所在地における登記の位置づけが見直され、その登記事項の限定等が行われます。

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