会社を守る組織変更・再編
経営者は会社を守り、従業員を守る義務が有ります。それを守るための組織変更・組織再編が必要になります。
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簡易組織再編(要件緩和)
企業にとっての合併・会社分割等の組織再編行為は、再編対象会社の株主総会の特別決議が必要になります。ただし、株主への影響も小さい場合、合併相手の会社規模や分割対象の事業規模が比較的小さい場合には、株主総会の特別決議は不要とされています。
特別決議が不要とされる条件は、自社と合併会社または再編対象事業の規模の比率が「20:1以下」でありました。しかし、新会社法では「5:1以下」に緩和されます。
また、簡易再編の規定が設けられていなかった事業の全部譲受にも同様の緩和がなされます。
簡易組織再編の活用
株主総会を機動的に開催しずらい会社にとって、他の会社からの小規模な事業を事業の全部譲受けや吸収分割で承継すしたり、小規模な会社を合併する場合に、株主総会決議を省略して迅速に会社再編を行うことができます。
●存続会社等の場合
《 対 象 》
・吸収合併の存続会社
・吸収分割の承継会社
・株式交換の完全親会社
・事業全部の譲受会社
《 要 件 》
・吸収合併の存続会社が合併対価として交付する存続会社株式数の発行済株式総数に対する割合と、それ以外の財産の純資産額に対する割合の合計が20%以下の場合には、存続会社において株主総会の承認は不要です。
・ 吸収分割の承継会社、株式交換の完全親会社及び事業全部の譲受会社についても同様になります。
●分割会社等の場合
《 対 象 》
・吸収分割の分割会社
・新設分割の分割会社
・事業の重要な一部譲渡
《 要 件 》
・吸収分割、新設分割の分割会社が承継会社に承継させる資産の分割会社の総資産に占める割合が20%以下の場合、分割会社において株主総会の決議は不要です。
・事業の重要な一部を譲渡する株式会社も、同様です。
簡易組織再編での注意事項
以下の場合は、株主総会決議が必要となりますので注意が必要です。(簡易組織再編ができない)
◎組織再編において、存続会社等に差損が生じる場合
◎組織再編により、譲渡制限株式の発行を伴う場合
◎簡易組織再編に対する反対株主から異議の申出がなされた場合
略式組織再編
今までは、原則として組織再編を行ういずれの会社においても株主総会決議が必要でした。
略式組織再編が新設され、親会社が子会社の議決権の90%以上を支配している場合、子会社の株主総会決議を行わずに組織再編が可能になります。
よって、略式組織再編と同時に簡易組織再編の要件を満たす場合には、存続会社・消滅会社共に、株主総会の決議が不要となりますので、株主総会開催の費用と時間が節約でき、簡易・迅速な組織再編が可能となります。
略式組織再編への条件
ⅰ)定款で90%を上回る基準を設けることもできます。
ⅱ)存続会社(吸収合併)・承継会社(吸収分割)・完全親会社(株式交換)が、それぞれ消滅会社・分割会社・完全子会社の特別支配会社である場合、消滅会社等の株主総会決議は不要となります。
ⅲ)逆に、消滅会社(吸収合併)・分割会社(吸収分割)・完全子会社(株式交換)が存続会社等の特別支配会社である場合、存続会社等の総会決議は不要となります。
ⅳ)譲受会社が特別支配会社である場合、譲渡会社の株主総会決議は不要となります。
ⅴ)特別支配会社は、単独だけでなく、子会社等も含めて他の会社の議決権の90%以上を持つ場合も含みます。
略式組織再編での注意事項
ⅰ)略式組織再編が法令又は定款に違反し、又は著しく不当な条件で行われることによって、被支配会社の少数株主が不利益を受けるおそれがある場合には、被支配会社の株主には、差止請求が認められます。
ⅱ)略式組織再編が認められる場合でも、対価の全部または一部が譲渡制限株式等であって、消滅会社が公開会社であり、かつ、種類株式発行会社でないときは、株主総会決議が必要となります。